HSHD(旧:澤田HD)|蒼きオジサンと白きオジサン

かつてホールドしていた銘柄を、改めて見直すシリーズ。今回は、「HSホールディングス(8699)」を振り返ります。私が購入したときの名前は「澤田ホールディングス」でしたが、気が付いたら「HSホールディングス」に変わっていました。

この銘柄は、マイネットに全ベットして大きく資産を失った後に購入した銘柄。マイネットを損切りし、大きくキャッシュポジションが空いたので、何を思ったのかできたキャッシュのすべてをこの銘柄に突っ込んでいました。もう意味が分かりません。

そんな訳で、HSホールディングスのビジネスモデルと今後の展望などをみてみようと思います。

HSホールディングスのビジネスモデル

HSホールディングス(旧:澤田ホールディングス)は、主に金融事業を中心としたビジネスを展開する持株会社。その主力事業は、モンゴルのハーン銀行を通じた金融サービスで、国内外での銀行業務を通じて収益を上げています。

ハーン銀行はモンゴル最大級の商業銀行で、都市部だけでなく地方部に広がる広範なネットワークを持っています。特に、モンゴルの地方における個人向け銀行業務に強みを持ち、小規模農業や中小企業向けの融資も展開。また、デジタルバンキングの分野にも注力し、オンラインバンキングサービスやモバイルアプリを通じて顧客基盤を拡大しています。

澤田HDからHSHDまでの経緯

澤田ホールディングスからHSホールディングスになる経緯は少しややこしく、下記の流れになります。

年月 出来事
2003年 澤田ホールディングスがハーン銀行を取得し、主要収益源に。
2020年2月 ウプシロン投資事業有限責任組合が澤田ホールディングスへの敵対的TOBを開始。
2020年-2021年 TOB期間が343日間に延長され、モンゴル中央銀行の承認が得られず混乱が続く。
2021年7月 ウプシロンがTOBの不成立を発表。しかし承認取得を目指し動きを継続。
2021年11月 ウプシロンが澤田秀雄氏らから株式を取得し、澤田ホールディングスの筆頭株主に。澤田氏は会長職を退任。
2023年4月 ハーン銀行がモンゴル証券取引所に上場。HSホールディングスの持株比率が55.3%から49.77%に減少。関連会社へ変更。
2025年 ウプシロン主導の新体制でHSホールディングスの経営が再構築中。

私が購入したタイミングは、ウプシロンが澤田HDに敵対的TOBを行うも、モンゴル中央銀行の承認が得られず進展がない状態でした。私が購入した理由は、ここでTOBが成立すれば、多少利益がでるのではないかという点です。もちろん言うまでもありませんが、私のアイディアではなく、誰かのパクリです。

その後、しびれを切らして私は売ってしまいましたが、その後TOBは不成立となっています。TOBは不成立となりましたが、2021年にウプシロンが澤田秀雄氏らから株式を取得し、HSホールディングスに社名変更しています。

HSホールディングの業績と株価

決算年月 売上 経常利益 純利益
2016年3月 552.7 99.6 67.0
2017年3月 463.7 68.4 55.9
2018年3月 520.8 71.4 42.2
2019年3月 566.9 108.4 59.6
2020年3月 610.3 115.6 72.1
2021年3月 577.5 97.2 -30.1
2022年3月 615.7 178.1 65.5
2023年3月 776.9 256.9 113.7
2024年3月 495.9 157.8 94.6
(億円)

澤田ホールディングスからHSホールディングスまでゴタゴタはあったものの、業績はさほど悪くありません。ただ、HSホールディングスの中核をなすハーン銀行ですが、HSホールディングスとの関係が変わりつつあります。2023年5月にハーン銀行は、モンゴル証券取引所に新規上場。これに伴い、持ち株比率は49.8%に低下し、HSホールディングスの連結子会社から持分法適用関連会社へと変更されました。

加えて2021年にモンゴル議会は「個人や法人が銀行の株式を20%以上保有することを禁じる」法案を可決。HSホールディングスは2026年12月末までにハーン銀行に対する持ち株比率を20%以下に引き下げる必要があります。現在の有価証券報告書によると、HSホールディングスはハーン銀行の持ち株比率を49.8%に維持していますが、モンゴルの法改正に基づき、持ち株比率を引き下げるための計画が進められることが課題として挙げられています。

主力企業の持ち株比率の低下により、HSホールディングスの業績としては厳しいものとなっていくでしょう。それを織り込んでいるのか、株価は横ばいが続いています。

まとめ

この株では損も得もしませんでしたが、結果的には2020年頃に諦めて売ったのは正解だったようです。事業だけをみて判断しようにも、日本の銀行も分からないのに、モンゴルの銀行などもっと分かりません。

さらに、今後はモンゴルの法的理由によりハーン銀行の持ち分比率を下げざる得ません。今後の見通しとしては、厳しさを感じるところです。

個人的には、ハーン銀行の頭取は「ハーン」と呼ばれるのかどうかが非常に気になります。もしハーンと呼ばれるななら、私も呼ばれたいのでハーン銀行に転職しようと思います。

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