ライフドリンクカンパニー|俺はドリンク王になる!

昔ホールドしていた銘柄を改めて見直してみるシリーズ。今回は、「ライフドリンクカンパニー(2585)」を振り返ります。

もう大半を売り払ってしまいましたが、株価は購入時から5倍ほどになりました。何にも考えずに買ってほったらかしていたので、改めて株価が上昇の要因を見直し、今後の投資に生かしていければいいなと思います。買う前に調べておけよという話なんですが。

売上高

決算期(3月期)売上高(百万円)増加率備考
2017年3月期18,364
2018年3月期18,8782.8%
2019年3月期19,0260.8%
2020年3月期19,4812.4%コロナ
2021年3月期22,73516.7%
2022年3月期25,38911.7%12月上場
2023年3月期30,25019.1%
2024年3月期38,23626.4%

2017年にライフドリンクカンパニーに社名変更し、そこから4年ほど売上は横ばい。しかし2021年3月期に16.7%増という大幅増収。2024.6のダイヤモンドオンラインの記事によると「コロナ化の影響」と、SCM本部長の橋本知久氏が記事で語っています。つまり外出機会を減らそうとする動きから、ECの利用が増えた。また飲料水は重いので、ECでまとめ買いすることが多く、以後それが定着したとのこと。それを示すするように、コロナ化以降も2桁の増収が続いています。その後も高まる需要に対して、M&Aや新工場稼働で対応しています。もちろん購入したときは、そんなことは1㎜も頭にありませんでした。


経常利益

決算期(3月期)売上高(百万円)増加率備考
2017年3月期159
2018年3月期-720
2019年3月期-1126
2020年3月期408コロナ
2021年3月期1169186.5%
2022年3月期210379.9%12月上場
2023年3月期305045%
2024年3月期460651%

経常利益でも2021年3月期がコロナ化を受けて、大増益となっています。2022年度は、自社工場の生産能力が前年同期比で11.1%増加し、製造数量が拡大。それによる規模の経済が働いたことと、ペットボトルの軽量化や製造ラインの省人化などによるコスト削減も寄与し、2桁の増加率を保っている。

純利益

決算期(3月期)売上高(百万円)増加率備考
2017年3月期-203
2018年3月期-1007
2019年3月期-186
2020年3月期431コロナ
2021年3月期1402225.3%
2022年3月期232065.5%12月上場
2023年3月期2076-10.5%
2024年3月期315552%

純利益に関しても、コロナ化をキッカケに増益となっていますが。しかし2023年度に関しては減収となっており、その要因として下記の4点が挙げられていました。
・原材料費とエネルギーコストの上昇
・販促費用の増加
・新規設備投資に伴う減価償却費の増加
・商品価格への転嫁の遅れ
この頃から円安・インフレが顕著となり始め、多くの企業が原材料費の高騰に苦しみ始めます。ライフドリンクカンパニーも、その影響は免れなかったようです。

しかし、2024年度は52%増という圧倒的な利益だしています。この年の売上は前年度比51%増ということなので、コストアップを吸収できるほど、規模の経済力を生かせたようです。

利益率

決算期(3月期)ライフ
経常利益率
伊藤園
経常利益率
ライフ
純利益率
伊藤園
純利益率
2020年3月期2.1%4.02.2%1.6
2021年3月期5.1%3.86.2%1.6
2022年3月期8.3%5.06.9%3.2
2023年3月期10.1%4.78.3%3.0
2024年3月期12.0%5.98.3%3.4

お茶といえば伊藤園なので、ライフドリンクカンパニーと利益率を比較してみました。2021年度以降はほぼ倍となっています。ライフドリンクカンパニーは「少品種大量生産」を基本としているため、販管費・開発費・原材料費などにおいて優位に立てているように思えます。他の同業他社は調べていませんが、おおむね伊藤園と変わらないのではないでしょうか。

同業は常に新商品を開発し、それを様々なメディアで宣伝する必要がありますが、ライフドリンクカンパニーは「水」「お茶」「炭酸水」に絞っているため、他社よりも低コストを維持することができ、それは今後も他社に対して利益率で優位に立てる要因となるのではないでしょう。

ビジネスモデル

ライフドリンクカンパニーといえば、イオンへPBを卸しているというイメージがあるかもしれません。しかし楽天では飲料水での年間ランキングで1位を4年連続獲得するなど、一般消費者への知名度も上がっているようです。近年、一定のブランド力を築いていることも成長の一因かもしれません。

ライフドリンクカンパニーは、製造するカテゴリを「水」「お茶」「炭酸」の3種類に絞り、容量も2Lと500mlの2種類に限定しています。「少品種大量生産」を追求することで、他の飲料メーカーとの差別化はかることで優位性を保ち続けているのではないでしょうか。

懸念があるとすれば、国内販売がメインなので市場規模はおのずと限界があります。一定の規模まで達すると、売上の鈍化は避けられないかもしれません。ただ、「水」「お茶」「炭酸」においては、今後も競合に対して優位に展開できる可能性は高いと思われます。

まとめ

バリエーションが、2025年1月の段階でPER31倍、PBR9.49倍となり、割高感がかなり出てきたため大半を売却しました。増収増益は続いているため今後も上がる可能性は無きにしも非ずということで、少しだけは現在も保有しています。

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